社労士試験合格まで

今回は社労士試験の勉強を始めてから合格するまでについて書きたいと思います。

前回のとおり、2020年のコロナ禍をきっかけに社労士試験の合格を目指して勉強を開始しました。2020年の4月に開始し、その年の8月下旬の試験を目指すものでしたが、少々無理がありました。比較的短期間で合格する人でも半年程度の勉強期間が必要ですから、開始がそもそも遅く、また日々の中で勉強する習慣も身についていませんでしたから、苦労しました。6月の模試までに全科目を一通り終えることを目標にしていましたがそれも実現できず、模試では「勉強しなくても取れそうな点数」だったことからその年の受験を断念しました。

次の年は反省し、年が明けた1月から勉強を開始しました。勉強する習慣も、朝早く起きて邪魔が入らない時間に集中して勉強するサイクルにしたことから毎日勉強する習慣ができ、順調に勉強をすすめることができました。模試での判定結果はイマイチでしたが、直前期の追い込みで合格レベルに近づくところまでは行きました。結果は、択一式は52点と基準点を上回ったものの、選択式の労基法/安衛法で基準点に1点届かず、「あと1点」で涙を飲みました。

次の2022年はさらに勉強開始を早めました。また教材もそれまで教科書と問題集の独学だったところを資格予備校の通信講座で学ぶことにしました。通信講座は学習のペースが速く宿題も多いので大変でしたが、講師の先生の解説がわかりやすく、理解が進みました。実力もつき、模試では合格可能性の高い判定も出て、いよいよ合格への期待が高まりました。しかし結果は択一式では合格基準点を若干上回る点、選択式では労働一般常識と社会保険一般常識の2科目で基準点に届きませんでした。会場の下見をしていなかったこともありますが、とにかく問題との相性が良くなかったと思います。それまでよりも時間と費用をかけて臨んだこともあり、自己採点で結果が分かったときのショックは大きいものでした。

次の2023年は前の年で不合格の大きな要因となった「判例」「白書」の対策を中心にしました。基本科目の学習にはあまり時間をかけず、判例や白書の攻略に必要なことを自ら考えて勉強しました。会場の下見も行い、お昼の休憩時間の過ごし方を含め自分の力を発揮するための準備をして臨みました。結果は、選択式で40点中38点、択一式で70点中61点と模試でも出なかったような高得点で合格することができました。対策が功を奏したこともありますが、この年の問題との相性が良かったように思います。

こうしてみると失敗してその失敗を克服する対策を次の年にして、というのを繰り返してようやく合格に辿り着いた、というプロセスだったと思います。このような試験や勉強は割と得意なつもりでしたが、若い時と違い、会社の仕事もしながら、家事にも時間を割きながら勉強する難しさがありました。試験の傾向も年によって異なり、ある年は良くてもある年は悪いということがあり、社労士試験は独特の難しさがあると思います。合格への道のりは人によって異なりますが、何かしら合格を目指す人の参考になれば幸いです。

社労士 山中健司

社労士 山中健司

東京都社会保険労務士会

この記事の執筆者:社労士 山中健司

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