今回は自己紹介の一環で、私自身の働き方改革について書きたいと思います。
私が社会人になったのは1999年。新卒でIT大手の富士通株式会社に入社しました。
配属されたのはルーターやハブなどのネットワーク関連機器のマーケティングを担当する部署。当時の会社は「残業するのが当たり前」という空気が流れており、配属初日からちょっとだけですが残業していたのを思い出します。当時の私も入社後間もない頃でモチベーションも高く、早く仕事を覚えたいという気持ちが強かったので、残業への抵抗は全くありませんでした(お金も無かったですし)。2000年問題の対応で元旦から出社して待機することもありました。
2年目くらいからは本格的に仕事を任されるようになり、業務量も増えました。残業が月100時間を超えることもたびたび。3年目に会社人間だった父親が59歳で亡くなり、自分自身の生活も会社に比重を置きすぎていると感じ、残業しないようにしよう、と自分の仕事を見直しましたがそれでも残業は月40~50時間程度あったと思います。
そんな私が本当に働き方を改革したのは転職して数年たったころでした。メンタルヘルス関連企業に転職し、ワークライフバランスの重要性は理解していましたが、自分自身の働き方は労働集約的なまま。でもあるとき、社長の「決められた時間の中で成果を出すのがプロ」という考え方に接し、ある時を境に「業務時間の中で仕事をする」ことを意識するようになりました。最初はなかなかうまくいきませんでしたが、毎日始業のときに終業の時刻を意識して仕事の計画を組み立て、午後や夕方になったら当日の計画を見直して当日の残り業務を整理する方法を身につけてからは高い確率で残業しないで退社することができるようになりました。現在の残業時間は年間でも10時間を超えません。
私の仕事は基本的にホワイトカラーで事務的なことが多い仕事でしたが、近年この手の業務はスピードが上がり、また細切れのタスクが増えていることによって従業員のタスク管理の難易度はますます上がってきているように思います。残業しないためには自分の仕事の中でも「その日にやらなければならないこと」を明確にすることが必要ですが、そもそもやらなければならないことが全て完璧に管理できている人はきわめて少ないのではないかと感じます。個人のタスク管理のスキルを高める必要もありますが、今一度、会社や部署でそれぞれのタスク管理を誰が担うのか、どうやって管理するのかを見直してみることも生産性の向上や業務効率化につながるのではないかと感じます。
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社労士 山中健司
東京都社会保険労務士会
この記事の執筆者:社労士 山中健司
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