今回は、労働者のプライバシーの保護(小規模向けマニュアルP.29)について見ていきます。
労働者のプライバシーへの配慮
事業者はストレスチェック制度の実施に当たり、労働者のプライバシーへの配慮を十分に踏まえる必要があります。労働者が安心してストレスチェックに回答できる環境が無ければ、労働者が真面目に回答しなかったり、そもそも回答を拒否するなど、制度そのものが機能しないためです。
ストレスチェックの実施者や実施事務従事者、面接指導の実施の事務に従事した者には、労働安全衛生法により、罰則付きで守秘義務が課されています。実施者や実施事務従事者は外部機関に置くケースが多いと思いますが、面接指導の実施には社内の担当者が関わることになりますので留意しましょう。
個人のストレスチェック結果について
とくに個人のストレスチェック結果については、事業者は労働者の同意がない限り、入手することはできません。個人結果を管理している実施者に提供を求めてもいけません。
例外的に、労働者が同意した場合に限り入手することができますが、その場合の同意は、労働者に結果を通知したうえで取得する必要があります。ストレスチェックの実施前や回答時にあらかじめ同意を取る方法は不適当とされています。
また労働者の同意を得て入手した場合、個人のストレスチェック結果はとくに配慮が必要な個人情報である「要配慮個人情報」にあたるため、情報を適切に管理し、共有範囲は最小限に限定する必要があります。
なお、面接指導の申出の有無、面接指導の結果や医師からの意見については法令に基づく事項であるため、入手に際して労働者の同意は必要ありませんが、労働者の就業に関する重要な情報であるため、適切に管理する必要があります。
社労士 山中健司
東京都社会保険労務士会
この記事の執筆者:社労士 山中健司
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