今回は、関係労働者の意見聴取(小規模向けマニュアルP.8)について見ていきます。
意見聴取の目的
事業者はストレスチェック制度の導入にあたり、実施体制や実施方法等について、関係労働者の意見を聴くこととされています。その目的は、労働者が安心してストレスチェックを受検できるようにすることです。
労働者の中には、自分の結果が事業者や管理職に知られ、不利益な取扱いがされるのではないかという懸念を持つ方もいらっしゃいます。安心してストレスチェックを受けることができない環境では、ストレスチェックの回答率が低くなり、労働者がストレスへの気付きを得るという本来の目的を果たすことができなくなります。
労働者の心配を払拭し、なるべく多くの労働者にストレスチェックを受けていただくためのプロセスが、この意見聴取です。
意見聴取の内容
聴取する内容としては、別途策定する「社内ルール」で定める以下のような内容に関することです。
・実施体制
・実施方法
・記録の保存
・情報管理
・情報の開示、訂正等及び苦情処理
・不利益な取扱いの防止
労働者に意見聴取を行ってから社内ルールを作ることもできますが、先に社内ルールの案を作ってから意見を聴いた方が、より具体的な意見を得られるでしょう。
意見聴取の場
聴取する場については、労働者数50人未満の事業場においては、安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならないとされており、この機会を利用することが考えられます。
例えば、定例の業務ミーティングや朝礼の場、環境・消防・交通安全などに関する委員会の場などです。必ずしも会議体の構成をとる必要はありません。
また、ストレスチェックを実施した後にも、実施状況やそれを踏まえた実施方法等の改善について、労働者に意見を聴くことがのぞまれます。
社労士 山中健司
東京都社会保険労務士会
この記事の執筆者:社労士 山中健司
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